地デジ(UHF)用アンテナの種類
地上デジタル放送を視聴するためのアンテナには二つのタイプがあります。
一つは昔ながらの「八木式アンテナ」、もう一つは最近主流になりつつある「デザインアンテナ」です。
八木式アンテナ
地上デジタル放送受信用のアンテナです。テレビのアンテナと言われて一般的に思いつくのが、金属製で屋根の上に建てるタイプの魚の骨のような形をしたアンテナではないでしょうか。このタイプを八木式アンテナといいます。
魚の骨のように見える部分を「素子」といい、この素子が多いほど受信感度が高くなります。
八木式アンテナは受信感度が良い・価格が安いなどのメリットがありますが、最近はスタイリッシュな「デザインアンテナ」にやや押され気味です。
八木式アンテナのメリット
- 価格が安い
安いものだとアンテナ本体が5,000円以下からあるので、設置工事の費用を抑えることができます。 - 受信感度が良い
電波の弱い「弱電界地域」であっても、素子数の多いアンテナを利用すれば受信感度を上げることができます。 - 家を傷めない
ほとんどの場合は屋根やベランダに設置するので、家の外壁に穴を開ける必要がありません。
八木式アンテナのデメリット
- 自然災害などの影響を受けやすい
設置場所が屋根上と、高い場所になるので、雨や風などの影響を受けやすく、施工が悪いと台風などが原因で倒れてしまったり、位置がずれて受信不良が起こる場合があります。
八木式アンテナはこんな場合におすすめです
- 電波が弱い「弱電界地域」と言われたが、ケーブルテレビではなく、アンテナ受信でテレビを視聴したいと思っている方
- なるべくコストを掛けずに地デジ用のアンテナを設置したいと思っている方。
デザインアンテナ(フラットアンテナ)
地上デジタル放送受信用のアンテナです。
デザインアンテナは八木式アンテナに代わる平面タイプのアンテナで、平面アンテナまたはフラットアンテナとも呼ばれているアンテナの総称です。
その呼び名の通り、従来の八木式アンテナと比べると小型で薄く細長い箱型のスタイリッシュな外観で、屋根だけでなく外壁や屋根裏、ベランダなどに設置することができます。
また、カラーバリエーションも数色用意されているメーカーもあるので自宅の外壁の色に合わせて選ぶことで目立たなくさせることも可能です。
デザインアンテナのメリット
- 見た目がスタイリッシュで目立たない
従来のアンテナと比べると非常にコンパクト(高さ60cm前後、幅30cm前後、厚さ15cm前後)なので、目立たず、家の外観を損ないません。 - 設置場所の自由度が高い
コンパクトなデザインなので受信状態に問題さえなければ、屋根の上だけでなく、外壁面や軒天、ベランダなど場所を選ばずに設置することができます。
デザインアンテナのデメリット
- 設置できない場合がある
受信感度の強さでいうと八木式アンテナに比べて弱くなってしまいますので、ご自宅の立地環境や電波状況によってはデザインアンテナでは安定した受信ができない場合があります。 - 価格が高い
八木式アンテナに比べて価格が高いので、工事費も含めた設置費用も高くなってしまいます。また、八木式アンテナなら安定して視聴できる環境でも、デザインアンテナの場合は、その取り付け位置などによって受信感度が劣ってしまい、アンテナブースターの設置が必要となり追加コストになってしまうことがあります。
こんな場合におすすめです
- 家の外観を損ないたくない。できるだけアンテナを目立たないように設置したい場合。
- 台風や大雪などの自然災害のリスクは避けたい。
BS/CS用アンテナ
BS/CSアンテナはBS放送と110度CS放送を視聴するためのアンテナです。
楕円状の反射鏡が特徴的で、反射鏡に受信したい衛星からの電波を反射させコンバーターと呼ばれる焦点に集めます。
コンバーターは、反射鏡で反射した電波を同軸ケーブルで伝送できる低い周波数に変換したあと、ブースターでテレビ放送信号を大きくしてからそれぞれの階のテレビへ信号を伝送します。
電源はブースターから取り、コンバーターへ伝送します。